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2020.05.26

エコモット、若築建設と共同で既設のクレーンカメラ映像から 作業員を検知するエッジAI画像解析システムを開発

ブームやフック直下にいる作業員の存在をオペレーターに警告

 エコモット株式会社(本社:北海道札幌市、代表取締役:入澤 拓也、以下「エコモット」)と若築建設株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:五百蔵 良平、以下「若築建設」)は、移動式クレーンのブーム先端に設置されたカメラの映像を取り込み、ディープラーニングを活用したリアルタイム画像解析を行うことによって、クレーン直下の作業員の存在をクレーン操作者に知らせるシステムを共同開発いたしました。

クレーンカメラからの映像

 本システムで用いるディープラーニングを利用した画像認識アルゴリズムは、様々な現場から収集した100万以上の映像を教師データとして活用することで構築されており、俯瞰視点から捉えた人間の特徴を識別します。この識別処理はクラウド等のネットワークとの通信を利用せず、現地(エッジ)のクレーンに設置するトランク型制御ボックスに収められた「エッジAIデバイス」上でリアルタイムに行われます。

 ディープラーニングにより得られた識別は、ヘルメットの有無や作業服の色といった特定のパターン条件を認識するパターンマッチングタイプのシステムに比べて、季節や日照条件による映像内コントラストの変化やクレーンの高低差、レンズの歪曲収差など外的要因の影響を受けにくいことが特徴です。夏場など地表面の反射強度が強い場合や、逆に天候不良時の光量不足により発生するノイズなど、通常では精度が大幅に低下する条件下においても、強化学習を行うことにより対応が可能です。

 本システムは、若築建設が施工する複数の現場での概念実証(PoC)を終えており、今後は若築建設の現場で使用する移動式クレーンへの装着の上、このシステムを用いて、モニタ上の警告表示および警告音を発することでクレーン操縦者に注意喚起を行い、安全性の向上を図ります。また、本システムはクレーンを使用する他の土木・建設企業への外販をエコモット株式会社にて行ってまいります。

・提供開始:2020年度

・価  格:オープン価格

■システムの特徴

システム概要

 本システムはすでにクレーンに設置されているカメラ映像を、「エッジAIデバイス※1」に取り込むことで、ディープラーニングを活用したリアルタイム画像解析の対象とすることのできる「レトロフィット型※2」の機器構成を特徴としています。この特徴を活かすことで、ユーザーは新規カメラ導入やICタグなど警戒システムのための非接触型センサーが不要となり、クレーン作業の安全対策にかかるコストを削減することができます。

※1:外部サーバとの通信を利用することなく、現地にある端末で人工知能による解析処理を行う装置
※2:従来の機械・システムに新たな機能を付加することで、性能、生産性、安全性の向上を図った最新鋭の機械・システムとしてチューンナップすること

若築建設株式会社について
所在地 : 〒153-0064 東京都目黒区下目黒2丁目23番18号
代表  : 代表取締役社長 五百蔵 良平
設立  : 1890年5月
資本金 : 113億7千4百万円
事業内容: 国内・国外建設工事、海洋開発、地域・都市開発、
環境整備:保全およびその他建設に関する事業、建設コンサルティング、      マネジメント事業、不動産事業
URL   : https://www.wakachiku.co.jp/


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